
今現在、「トイレは水で排泄物を流す」という生活様式が当たり前になり、私たちは水洗トイレのありがたさを忘れがちです。その結果、1995年の阪神淡路大震災のような大災害が起きたときには、配水管の損傷等で、まず水が出なくなります。そのため排泄物を流すことの出来なくなったトイレは使用出来なくなり、たちまちトイレパニックが起きます。
水洗化が進んだ都市部においては、仮設トイレの備蓄もなく、汲み取り体制も十分でない為、そこらじゅう垂れ流し状態となり、伝染病・感染症の恐れにもさらされます。これは、インフラ整備の進んでいる日本でさえこの状況なのですから、近隣アジア諸国においては言うまでもありません。この事から、災害時、仮設トイレ(当社システムも含める)は必要不可欠であるということを理解して頂けるでしょう。
今、世界の人口は約57億人を越えるようになり、このまま増加を続けると、西暦2010年前後には、140億人に達すると言われています。世界の淡水資源は、約150×1012億立方メートルと言われておりますから、その頃には、一人当たり約1000立方メートルと現在の半分以下になってしまう事になります。生活に必要な水も、食糧(穀物等)・工業製品を生産するのに必要な水も、このような限りある資源に依存するのです。まさに21世紀は水を巡る争いの世紀になる危険性すら有しています。我が国の、山岳・離島地域などにおいても、生活用水の70%近くを水洗トイレの為に使用している現実もあります。我々はせめてトイレだけでも再考し、限りある資源を有効に利用してゆきたいと考えます。
平成5年度、東京都の屎尿処理費用は1キロリットルあたり、およそ¥37,000かけられております。各行政により費用はまちまちですが、年々コストは上昇しているのが実状で、その量は膨大です。また、各行政の中には未だ屎尿処理施設のない所もあります。都心部のような上下水道の完備されている条件の地域は、日本においてもまだまだ少ないのです、まして地方となると尚更です。そこで当社トイレの処理能力で考えてみてください。
(1)50回/1日(およそ15人分)
(2)1.25リットル/1人(1日)
(1)×(2)=18.75リットル(1日)
18.75リットル×365日=6843.75リットル
以上が当社トイレ1台分の一年間での処理能力となり、処理費用の節約となります。
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